FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

それは恋のおまじない


 アドナイ、と彼女はつぶやいた。夕方で、中学校で、図書室で。生徒も司書の先生もいない、彼女ひとりしかいない。アドナイ、アドナイ……彼女の指がスカートの中に入っていく。
「いるー?」という声が響いて、彼女は反射的にふりかえった。そこには少女の姿があった、彼女と同い年の、活発そうな。
「いた」
 と活発そうな少女は彼女に近づいてくる。彼女はスカートの中の、パンツの端にかかっていた指をひっそりと抜いて、何でもないように膝のうえにおいた。
「部活おわったから一緒に帰ろう」
 彼女はうなずいて、立ち上がる。身長は彼女のほうが高かった。細身で、ひょろ長いという印象。少女のほうは背は低いけれど、引締まった感じがする。彼女の見おろす先で、少女は彼女の顔をみあげてニヤニヤと笑った。
「顔が赤くない?」
「そ、そうかな」と彼女がどもるうち、少女は彼女の大事なところに触れていた手をにぎった。
「夕陽のせいかね」
 少女は笑みを含んだ声でいうと、彼女の手を握りしめたまま歩きだした。
プロフィール

sadistictorism

使用者:sadistictorism
 
 肥大化した自意識で糖尿病にかかっちまえ!

カテゴリ
最新コメント
リンク
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。